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2010年12月

2010年12月31日 (金)

ゆく年くる年。

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明日から2011年であります。
みなさま今年もありがとうございました。
特に写真集を買ってくれた方々には感謝でいっぱいであります。

写真は年末に会いに行った哲学者の木田元さん夫婦です。
哲学に興味があるが、どこから入ればいいのやらという方は木田さんの「反哲学入門」を読むといいと思います。とりあえずこの本を読めば哲学ってもんがどういう類いのものなのか知ることができます。テレビや雑誌で使われている哲学って言葉は、ちょっと間違って使われてるんだなってわかります。
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/306131.html

さて、今年は写真集も完成し、中国行ったりアメリカに2回行ったり、雑誌に出してもらったり、トークイベントやったり授業やったり、出不精なぼくもいろいろとアクティブに動きました。
写真の勉強をはじめて12年になりますが、自分の知らないことがまだまだたくさんあるんだなと実感した年でした。

学生の頃にコツコツと作品をつくっていた時にわからなかったことが、社会に出てみるといろいろと見えてきました。いろいろな要素がぐちゃぐちゃになってできていると思っていた写真の世界は、もう少しシンプルな実力主義的な世界でした。
実力ってのは総合力です。
作品をつくる力、それを他人にみせる力、チャンスをつかむ判断力、新しい作品づくりに投資する経済力、などなど。

いい作品をつくっていれば誰かが見ていてくれる、なんてこと言わずに、いい作品をつくったんだったらどんどんいろんな人に見てもらう努力をすべきです。
ただそれが本当にいい作品なのかどうかは、間違いないと思えるまでじっくりじっくりいろんなものと比較検討して考えるべきですが。

年末にかけていろいろと悶々と考えて疲れた。
結局撮ってて楽しい写真が自分にとって一番だし、もしそれを他人にみせるなら楽しんでもらえるよう最大限努力した方がいい。というのが2010年にぼくがたどり着いたところです。

「アートってハイエンターテイメントだろ」ってハーストの言葉がぼくは好きです。

それではみなさまよいお年を!

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2010年12月23日 (木)

写真とART。

以前の写真会議にて議題になっていた「写真とART」

あらためて考えてみると、写真とARTはでっかくくくればアートなんだから同じともいえるし、そうはいっても細かいところを考えていくと違う部分もあるんじゃないかと思える。

違うのは歴史とルールとマーケットじゃないかと思うんだけど、細かくは何がどう違うのかわからないのでこれから勉強してみようかと思う。

だいぶ前に買った美術鑑賞宣言って本があります。
http://www.amazon.co.jp/美術鑑賞宣言―学校-美術館-山木-朝彦/dp/4536400478/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1293028969&sr=1-1

そこに、
写真が発明されたのは19世紀半ばで当初は絵を描く時の資料としての役割があった、その後いろんな人がいろいろやってたんだけどスティーグリッツさんがストレイトフォトグラフィってのを作り写真が絵画表現を追いかけることから自立、その後1939年に開館したMoMAにその翌年写真部門が設置され、1959年にはメトロポリタン美術館で「芸術としての写真」展が開催。
てなことが書いてあります。
本ではもっと丁寧に書いてありますが。

ってことは写真は当初ARTではなかったみたいです。
いつからARTに組み込まれたんでしょう?
そしてARTに組み込まれるための条件とはなんでしょうか?

なんてことについていろんな人の意見が聞けるとよかったのになーと思いました。

それとぼくがNYのモマに行った時に、写真コーナーで石内都さんの作品をみました。
その後帰って来てから、1974年にモマでNew Japanese Photographyという展示があったこと、作家は土門拳、石元泰博、東松照明、川田喜久治、内藤正敏、一村哲也、土田ヒロミ、深瀬昌久、奈良原一高、細江英公、森山大道、秋山亮二、小原健、田村茂、十文字美信だったことを知りました。

それから芸術闘争論が発売され、読んでみてアートって世界のルールのことを少し知りました。
とても面白かった。

でもあれ?って思ったわけです。
前述の写真家達が芸術闘争論的ルールに則ってるとは思えないのです。
これは時代背景が理由なんでしょうか?
写真作品であることはルールがちょっと違うってことを示しているのでしょうか?

ぼくは今のところ写真の業界とARTの業界は別物だと思っています、それが写真とARTが別物だと判断する理由として正しいのかどうかはまだよくわかりません。なぜかといえばぼくは写真の世界の端に参加しているとは思えるが、ARTの世界においてはいまのところ観客の立ち位置だと思うからです。
クロールと平泳ぎの違いを知るにはプールの外から観察するよりへたくそでもやってみる方がいいように、写真とARTについてもとにかく参加してみるという姿勢が必要なのかもしれません。

っていってもARTの世界に参加するにはどうすりゃいいんだろ?
賞か?ギャラリーか?

興味はつきません。

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2010年12月21日 (火)

週末の写真話。

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週末は土曜に写真会議(http://photomeeting.tumblr.com/)日曜に加瀬さん玄さんとのトークイベントと、写真について話す機会が続いた。

写真会議は、会場に着くと40人ほどの人が会場にいっぱいでびっくりした。
いろんな人が写真に興味を持っているんだなあと。

議題は「写真とART」だった。
まあずいぶんとシンプルでストロングなテーマだなあと思った、この内容でいろんな人がどんな考えを持っているのか楽しみだった。

HPには、「*村上隆さんの芸術起業論、芸術闘争論を軸に写真の話になるかと思いますので、上記2冊とくに後者をお読みいただいて参加して頂く事をおすすめいたします。」という注意書きがあって、芸術闘争論を読んでの同世代の写真家の反応も気になるところだった。
というのも芸術闘争論は、むやみに難しい言葉を使わずにARTってこんな世界なんだよと教えてくれる本で、この本が下敷きになった上で議論すれば、今ぼくらが参加している写真の世界ってもんについても新しい見え方ができるかもなって思ったからだった。

結果からいえば、早い段階から「写真とART」から話がずれて、オレARTってこういうもんだと思う!的な持論のぶつけ合いになった。
最終的に自分がつくってるものがARTかどうかは自分が認められるかどうかだとは思うが、他人と議論するなら共通の定義がないと話は深まらないと思っている。その定義を暫定的に芸術闘争論にやってもらうというのはいいアイディアだと思ったんだけども。

もしくは美術史というか、
むかしむかし西洋で貴族の人がヴァンダーカンマーだかヴンダーカンマーって部屋を作ったらしいよ。そこにはいろんな珍しいものや美しいものがあったらしいよ。それは権力の象徴だったんだけどそれが博物館とか美術館とかになっていったらしいよ。とか、むかしむかしはみんな字が読めなかったからお金のある教会とかは絵を使っていろんなことを伝えていたらしいよ。貴族の人もお金あるから自分の絵を描かせていたらしいよ。そのあとルネサンスやらなんやかんやあったんだけどフランス革命ってのがあってARTってのがみんなのものになったらしいよ。だから勝ち取った権利の象徴らしいよ。そのあともいろいろあったんだけど第二次大戦のあとになんだかんだで中心がぐわっとアメリカになったらしいよ。そんで今にいたるらしいよ。

と、ここに書いたことはぼくがどっかの本で読んだうろ覚えなことなので正しいかどうかは定かではないのだが、こんなような美術史というか昔あった事実をもとにARTってこういうもんだよね、と定義してもいいんだろうなあ。

けれどそれじゃ物知りのやつが言うことが一番正しいみたいなことになってしまうので、やっぱり芸術闘争論を下敷きに「写真とART」を考えてみようよ、って提案はナイスだったと思う。

写真会議のことに話を戻すと、ぼくは会議の話題がずれてるから軌道修正したいって思いと、議論が生まれているからそれ自体を見ていようという思いがあった。ちょいちょい暴走しかけたけど。

心くんは、答えを出すというより意見をぶつけ合える場を作りたい、という思いを忘れずにしっかりと若者の意見も引き出していたと思う。えらいなと思った。これからもっとおもしろい会になっていくなと思った。

正しくても間違っていてもいいから、暫定的にでもARTってもんの定義を共有できていれば「写真とART」って議題がもっとおもしろく話せたかもなって思いました。
次回はもっと自分の意見を分かりやすく伝えられるように頑張ろう。

次は一月下旬予定。各々の作品を持ち寄り意見を言い合う会になりそうです。しかも8時間くらいやるかも。鈴木8耐ですねえ。

いろいろと感想はあるのだけど、一番の感想は写真会議を復活させ、めんどくさい会場手配やいろんな人へのインフォメーションや、参加者への飲み物まで準備し、冷静に司会進行もやった鈴木心って写真家はエライなぁってことです。
おもしろかったです。ありがとう。

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そんでもって翌日はトークイベント。
スンギ少年のダイエット日記というある意味ミステリアスな写真集の裏話や、スンギ少年のその後について話がきけておもしろかった。加瀬さんの作る作品は、加瀬さんという人間性と本当に密接に繋がっていて、こんなにストレートな作品の作り方もあるんだなと勉強になった。加瀬さんには言わなかったけど。

玄さんは3人の中では一番のヤングで26才。
まだ写真家の卵といった感じではあるけれど、年下とはとても思えないしっかり感を持った人であります。
非常に清潔感のある写真を撮る方であります。

お客さんはファットフォトの写真スクールの生徒さんが多かったので、作品をつくる時に大事にしていることを話しました。
作品って誰かに見てもらうために作ることがほとんどだと思うので、それを誰に見てもらいたいのか、なんで見てもらいたいのかがハッキリしているといいんじゃないでしょうか、なんてことを話ました。
ま、加瀬さんや玄さんとのくだらない話がほとんどだったんですけれども。

ああ、なんかいろいろ書いて疲れた。。。

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2010年12月10日 (金)

18日、写真会議復活。

鈴木心くんが写真会議を復活させました。
写真を撮って頑張っている人はみんなで行きましょう。

http://photomeeting.tumblr.com/

18日、16時からです。

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Genz。

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Genz(ゲンツ)というグループができました。

左から加瀬健太郎、松枝玄、高橋宗正です。
Genzとはドイツ語で収束という意味です。
しかし、Genzのゲンは松枝玄のゲンであります。

19日の5時からトークイベントやります。
http://phatphoto.jugem.jp/?eid=57

今日はその打ち合わせ。

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玄さんからの素敵なビデオレターも収録しました。

議論は白熱し、ギャラリーだけでは終わらずメシを食べながら、計三時間も打ち合わせていました。
少しでもおもしろいものにしたかったのです。


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カメラさえ買えば誰にでも写真は撮れて、ちゃんと努力さえすればどんどんいい写真が撮れるようになる(たぶん)。
もちろんプロのカメラマンや、写真家やそんなものになるにはもっともっと努力も根気も根性も必要かもしれないけれど、スタート地点は誰でもだいたい一緒で着地点がみんなバラバラってとこが写真のおもしろさなんじゃなかろうか。

なんてことを思いました。

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2010年12月 9日 (木)

最近のいろいろ。

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ここ最近はいろんなところでいろんなことしてました。
まずは、石田衣良さんの新刊の「坂の下の湖」の表紙になりました。

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デザインがナイスでした!

あと、ブルータスの写真特集に登場してます。
http://magazineworld.jp/brutus/699/

あと、マイブックとファットフォトの10周年企画に参加しております。
http://72gallery.jp/exhibition/index.html

19日には「スンギ少年のダイエット日記」で大人気の加瀬健太郎さん
http://www.kasekentaro.com/
そして、10年代最初の新進気鋭こと松枝玄さん
http://d.hatena.ne.jp/g_studio/
とともにトークイベントやることになりました。
さあ、どんなテキトウな話やまじめな話やグダグダな話が飛び出すことやら。
5時からです。

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あと、アエラの増刊のAERA STYLE MAGAZINEでは連載の散歩日和が好評らしいので一安心。
水墨画のようなグラデーションの富士山の写真が掲載されとります。

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あとあとapart by lowrysというオシャレ服屋さんのフリーマガジン「apart my surround magazine」に参加しております。シロクマと蝶を撮っております。
http://www.apartbylowrys.jp/catalogue/

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なんでこんなにいろいろアップするかといいますと、いま新しくブックを作成中なんです。
今回は盟友である、トリムデザインの塚原くんにレイアウトをお願いしました。
http://trimdesign.jp/
頼りになる同い年です。業種は違えどライバルですかね。

ブックが完成したら、いろんな人に見せにいこうと思います。
楽しみだなー。
ホームページも作り替えたいなー。

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2010年12月 3日 (金)

ニューヨークであった人。

ニューヨークでは思いがけずいろいろな人に会うことができて、話を聞くことができました。

イマエさん
http://www.yoimae.com/

武田さん
http://www.motohirotakeda.com/

藤岡さん
http://www.ayafujioka.com/

いろいろと案内して教えてくれた落合多武さんと友人のユウゾウさん。

藤岡さんは赤々舎で写真集を出している人で、今は拠点をニューヨークに移して頑張っているんだそうです。
イマエさんと武田さんは現地の友人だということで、ごはんの時に連れてきてくれました。
武田さんはAdam Fussさんのところでアシスタントをしながら作品をつくっているんだそうです。あんな作品が生まれるところを見られるのはうらやましいかぎりです。

多武さんは20年むこうに住みながら作品をつくり、世界のいろんなところで展示をしているアーティストさんです。

年齢も経歴もバラバラだけどみなさんNYで活動していて、あまり長く話を聞くことができなかったけどもとてもためになりました。
作品つくって生きてくっていろんな努力が必要なんだなあと、あらためて思い知った日々でした。

それにしても多武さんには本当に感謝しています。
いろんなうまい店に連れてってくれて、ロウワーイーストのギャラリーまで案内してくれて話を聞けたことは大きな経験になりました。多武さんが勧めるメシは全部うまいんです、帰ってからも時々あの時のソーダブレッドが食べたくなります。
ぼくはあまりアーティストと直接会う機会がないので、直に話して考え方や人となりを見られたことは得るものが大きかった。

大きな大きなやる気をもらいました。
やる気もらいすぎて英語の勉強本買っちゃいました。

次はロンドン見学に行きたいなあ。

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